体験的心理学に基づく平和教育プログラム
プレイバックシアター・ワークショプ
こころとからだで考える歴史のトラウマ
ーアジアの若い世代が継承する戦争体験ー
これまでの歴史教育や平和教育の多くが、戦争の「客観的事実」の記憶に重きを置くあまり、事実を伝えられることによってもたらされる様々な感情を置き去りにしてきたように思われます。そのために、戦争体験の記憶が意味のある形で伝わることが少なくなり、一人ひとりが自らの生き方につながったリアルな出来事として戦争の経験を受け止めることが難しくなってきました。
こうした反省のもとこの「体験的心理学に基づく平和教育の試み」では、戦後世代が気づかないまま継承してきた戦争体験と暴力の問題に体験的心理学の手法を使って光を当て、知識だけでなく感情を十分に受け止める安全なスペースを作りながら、暴力の世代間伝播と社会的トラウマの問題を扱う新たな平和教育プログラムを作成することを目指しています。
前半の二日間は、京都芸術文化会館で行われるImagine21のノンフィクションドラマ、「地獄のDECEMBER(12月)哀しみの南京」の観劇と、そこで浮かび上がってくる様々な感情を共有するために、アメリカで長年平和教育に従事してきた心理療法家アルマンド・ボルカス氏を迎えて行うプレイバックシアターで構成されます。自らもアウシュビッツの生還者を両親に持つボルカス氏は、ドラマセラピーや表現アートセラピーなどの体験的心理学の手法を使った独自の平和教育プログラム、Healing the Wounds of Historyを開発し、ドイツ人とユダヤ人、ユダヤ人とパレスチナ人など様々な対立するグループの和解に取り組んできました。後半の二日間は、立命館国際平和ミュージアムでボルカス氏と一緒に、アジアと日本の若い世代が受け継いできた戦争体験や平和について体験を通して考えていきます。
1,ノンフィクション・ステージ
地獄のDECEMBER(12月)
ー哀しみの南京ー
日時: 2008年7月24日 午後6時30分開演
場所:京都府立文化芸術会館
PDF版チラシ
主催:IMAGINE21
申し込みは「こころとからだで歴史を考える会」まで
(当日券は以下の値段より500円高くなります)
大人3500円、大学生2000円、高校生以下1000円
申し込み、お問い合わせは
メール info@hwhj.net fax 06-6599-2520
〒553-0014 大阪市港区八幡屋1-11-1
参加費の振込先:郵便振替口座
口座名称:こころとからだで歴史を考える会 口座番号00900-4-299031
2,ドラマセラピスト アルマンド・ボルカス氏を迎えて
プレイバックシアター
日時:2008年7月25日(金)18:00〜20:30
場所: 立命館大学創思館カンファランスルーム
対象:立命館大学関係者、7/24演劇「哀しみの南京」を観劇された方
(定員120名・先着順)
参加費:無料(事前申込が必要です)
PPT版チラシ
3,アジアの戦後世代が継承する戦争体験
ワークショップ
日時:2008年7月26日(土)10:00〜17:00
2008年7月27日(日)9:00〜16:00
場所:立命館大学衣笠キャンパス
国際平和ミュージアム会議室
対象:大学生・大学院生(日本人・アジアからの留学生各10名ずつ)
参加費:無料(事前申込が必要です)

ファシリテーター: アルマンド・ボルカス
M.A.臨床心理士・ドラマセラピスト
カリフォルニア統合学研究所講師 Center for Living Arts ディレクター
アウシュビッツ生存者を両親に持ち、ユダヤ人とドイツ人の間に横たわる歴史的トラウマを乗り越え和解へと至るためにHealing the Wounds of Historyを開発。個人やグループの臨床に携わる傍ら、これまで米国内外で「ホロコースト」「ドイツ人とユダヤ人」「イスラエル人とパレスチナ人」「アルメニア大虐殺」「人種差別」「ジェンダー」などをテーマに活動している。
2,3,の企画は、2008年度立命館大学研究の国際化推進プログラム
「体験的心理学に基づく平和教育プログラム開発プロジェクト」
の支援を受けて行われています。
2,3の主催:立命館大学応用人間科学研究科・カリフォルニア統合学研究所
協力: 立命館大学人間科学研究所
2,3の問い合わせ・申込先:立命館大学応用人間科学研究科事務室
〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1
TEL:075-465-8375 FAX:075-465-8364
Eメール:doku-ken@st.ritsumei.ac.jp